2024年春夏コレクションがスタートし、瞬く間に大好評のヤツです。毎シーズン推しているセットアップシリーズ春夏!今からインナーとして使えるこのセットアップですが、暖かくなってき始めた頃にTシャツの上にさらっと羽織っていくのが堪らないことになりそうです。すべてのアイテムを創るうえで大事な拘りのひとつ、素材です。どんな素材を使って何を創るのか?この素晴らしい素材がどんなアイテムになるのか?素材と相談しながらインスピレーションのままにカタチへと繋いでいきます。もちろん時にはカタチにすらならないことも多々ありますし、その以前にその素材にすらたどり着けないことも。どちらかに比重がかかり過ぎてもいけないし、たくさんの過程を経てモノになるのですから、バランスがとても大事なんですよ。おそらくこれってどんなモノづくりにも共通してはいるんだろうけど。そして工場の職人さんや携わっていただいているすべての方のおかげで、創り上げた素材がカタチへと変わっていくんですよね。ほんと頭あがんないですよ。日々是感謝。
今回の拘りは綴れば長くなってしまいますが、少しかいつまんでいきたいと思います。大好きなリップストップ生地?バックサテンに拘り加工をこれでもかと施してみる?どんな感じのアイテムが良い?様々な方面からソースをフックアップしていき、繋いでいくと。いつも大切なポイントとしている立体感というキーワード。ペタンコの服が嫌いです笑。語弊があるかもしれないので気を悪くしないでください、でも忌憚なく言うと、安いモノづくりで出来上がるモノはしょせんそれでしかありません。そういうモノって畳んだり、飾ったりするとペタンコなんですよ笑。服屋さんあるあるなのかもしれませんが、ないかもしれません。なんとなくでしか伝えられないのがもどかしいですが、感覚的にペタンコなんですわ。そういう服ってやっぱりすぐに飽きるし飽きられる。嫌です笑。だから立体感とか素晴らしい縫製による佇まいを求めてしまいます。それは糸や生地の段階ですぐにバレる時もあれば、その糸や生地が創られる際にバケることもあるのです。難しいですよね笑。先に綴ったようにバランスによって、素晴らしい糸、生地で作ってもダメなモノになります。卵が先か鶏が先かみたいな話になってきましたが、拘りぬいた先には良いモノへと変わる確率が高いと思っています。今季のこの素材はピケと呼ばれるモノでして、古くから生地を作るひとつの手法です。特徴的なのは畝があること。畝というとコーデュロイ素材を思い浮かべるかもしれませんが、コーデュロイとは織り方が違い異なる組織なんですね。かいつまんでご紹介すると二重織りという手法にて、縦糸と横糸それぞれに2種類の糸を織り合わせる織物で、きつく張りあげることで畝のある生地となるわけです。それが立体感を生み、きつく張りあげることで丈夫さを持ち、なおかつ凹凸により通気性が良くなるという素晴らしい素材なのです。生み出してきた先人は本当に知恵を絞って工夫してモノづくりをしてこられたのですね。そのピケ素材を使用してカタチにしたのです。
畝が見えるでしょうか。細かいストライプのような畝が。肌触りがとにかく最高ですよ。ぜひとも手に取っていただきたいです。ヘビーユーズにも耐えられるようにステッチワークは信頼の工場にて細部に魂を込めて仕上げてもらっています。注目すべきは両袖に施されている刺繍。ネイティブアメリカンをベースに山(大地)、風、そして羽を組み合わせたイメージをモチーフにしています。主張し過ぎずに使い込むほどに味を帯びていくように、同系色の刺繍糸をチョイスしています。長い夏に向かって、さらりと羽織れるシャツのようなジャケットをイメージし、セットアップでたくさんの場所と時間を過ごしてほしいと思って創り上げました。セットアップのボトムには、昨年よりシリーズ化しているベイカーイージースタイルを採用。なるべくストレスが無く、ストレッチ素材にはないコットン独特の風合いと素材感を楽しんでいただけるシルエットだと思っています。ウエストのイージーさは海での着替えも楽だし、海上がりの履き心地も最高です。
全3色展開となります。どの色ももちろん良いのですが、ブラックイチオシカラーです。真っ黒ではなくピケ素材ゆえの奥行き感にて色にも表情がついているんです。光の帯び方でまったく表情が変わるのでそれも楽しんでいただきたいです。たくさん着ていただいてくたっとした頃に、秋がきてビーチ近くでのんびり焚火などをしながらチルっとしたいです。街ですらっと魅せるシルエットで闊歩していただきたいです。ちょっとしたパーティなんかでも飲み物片手にスタイリッシュさを演出させてほしいです。これまたサイズとカラーによっては在庫がかなり少なくなってきました。まだ寒いから着れないしなって言ってると買い逃す恐れがあるセットアップと言えます。お気をつけてくださいませ笑!