JOURNAL

サーフィンSURFINGのススメ(18)「横乗りというモノ」

2019.01.30

いろいろカテゴライズされているこの横乗りスポーツも近年は様々なブリッジが架けられ、クロスオーバーしてきています。カテゴリーの大分類としてはサーフ、スノーボード、スケートボードでしょう。その間に架けられるブリッジの種類、また考え方に大きく変化を感じます。このテーマに関しては幾度か綴ってまいりましたが、今回初滑りを済ませたスノーボードについて少し思ったことを綴りたいと思います。

 

もともとはこのスノーボードを全面的に楽しんで生きてきた私は、幾度となく様々な状況の雪面をターンしてまいりました。ガリガリ、フワフワ、ドッシリ、フカフカ。なんのことかわかりませんよね(笑)。年間のほとんどをその雪面を滑る為にどうしたら良いのかと考え、シーズンの違う南半球へと足を向けたり、出来るだけ長く滑り続けるには、どういうサイクルが良いのか考えていました。どちらかと言えばストイックな方向性であったように今は思います。シーズンが始まるたびにソワソワし、始まれば「やっぱりこれしかないぜ~的な(笑)」。それがなんかさもすごいコトのように思いながら。もちろん、今になってわかるコトなんですがね。決して、そのスタイルを否定しているわけでもないし、自分のやってきたコトを後悔しているわけでもありませんので、そのあたりご理解お願いします。ただそれくらいの壁がそれぞれのジャンルにあったコトを今懐かしく思っているということです。「サーフィンは冬もがっつりやらねえとな~本物じゃねえんだよ~」とか。「スケートボード一筋っす!スノーボードなんて軟派なスポーツじゃねえっすか。やんねえっすよ。」という言葉や思いとが多くのリンクを妨げてきたし、今もなお感じる場所や雰囲気もあります。スケートボードもそれなりに楽しくやってきたし、(出来不出来とは別問題)サーフィンも当時に経験もしましたが、その瞬間に居た私はスノーボーダーだったんですね。チョイスして打ち込みたいと思った大分類がスノーボードだったんですよね。でも先に結果から言うと、今はジャンルを越えて横乗りというモノを楽しんでいると言いたいです。その中でもサーフィンが一番自分にあっているように感じているので、今はそれをチョイスしています。ライフスタイルの中でもそれを中心とまではいきませんが、行く場所や仲間もそれに沿うようになっていると思います。あれだけスノーボードの雑誌を見て、集めていたのに今はサーフィンのモノへと変化しています。毎年初乗りとして海に詣でていたそんな私ですが、縁あって今年は雪山へと赴くことに。経緯は綴るとまた逸れてしまいそうなので、割愛しますね。でも道具などもすでに手元にありません。なんとかクローゼットから引き出してきて使えそうなモノはウェアのパンツ、そしてギリギリ使えそうなゴーグルのみ(笑)。さあ、持つべきものは愛する先輩と友人を含む仲間ですよ。いろいろ尽力していただきご厚意により全身なんとか揃えることが出来ました。ブランドのバランスやそれが流行とかスタイルとかは別問題として、滑る準備は整えていただきました!

さあ、昔取った杵柄で、ゲレンデを縦横無尽にトラックを刻み、髭にまとわりついた雪を自らの舌にて溶かしながら、不敵に舐める。そして仲間とのハイタッチや笑顔でのセイハローを楽しむぜ。そんな自分を心の中で描いて久しぶりのリフトへと(笑)。まあそんな甘くはありませんよ(笑)。間違いなくゲキダサです。というか髭についた雪ではなく、情けなくて流れ落ちる涙を舐める(笑)。それくらいのモンでした。言い訳のしようもなく、自分の不出来を情けなく思うくらいしかありませんでした。でもね、楽しいんですよね!ブランクを感じて以前の自分を投影したところで歳は重ねているし、カラダの出来も違います。当たり前のコトなんです。でも楽しい!やっぱり!!自分の好きなラインをトラックを刻みたいが為にコントロールする。その難しさを今一度感じることができました。その頭で描くラインと現実とのギャップを埋める作業ときたら、もう!楽しい!

そのラインに近づくことが出来れば出来るだけ、スピードと重力とその開放を感じるコトができるんです。このラインというのが横乗りにおいて必要不可欠で、なおかつ共通のワードだと思います。このラインがそれぞれのスタイルへと繋がり、表現となるのだと思います。カテゴリーの大分類を越えて、そのスタイルを擦り合わせていく作業がクロスオーバーとして、大分類のカテゴリー間のブリッジとなっているのだと思います。このブリッジというモノは先駆者であったり、それを支えてきたメーカーであったり、その環境に対して賛同し続けてきた横乗りを愛する人々であります。いつだか忘れてしまいましたが、その先駆者であるひとりのマスターに話を伺うことがありました。幸運にも。私自身はその時すでにサーフィンにどっぷりとなり、スノーボードから随分と離れてしまっていました。マスターはとても優しい眼差しと穏やかな言葉がとても印象深く、何について話をしたかも朧気でした。ただその中でただひとつとても印象に残る言葉がありました。

「ラインはターンによって繋がれて出来る。そのターンをスノーボードはたくさん出来る」

 

見ている角度が根本的に違っていたように感じました。私自身がその大分類のブリッジを踏み外していたんだと。横乗りというモノがより身近に感じたコトを今も覚えています。どこでどうやってターンするのか?どういうターンを目指しているのか?その為に意識するコトはすべてに共通するんだと。リンクする意識がブリッジをさらに強固にし、そうすることでさらに深みへとススムことが出来、楽しさをさらに味わうコトが出来る。ターンすることが重要なんだ。考え方の柔軟性を持ち、意識をそういう動きへと集中させていくと得るモノがとても多くあり、それはもちろん拘りの道具へと昇華されていき、素晴らしいアイテムが数多くリリースされています。それは、ブリッジのひとつとしてという意味でもあるし、純粋にそのターンを楽しむが為のツールとして。ビジネスのモデルやプランに惑わされて、たくさんのフェイドを掛けられて、見えている面を鵜呑みにすることがどんなに不毛で寂しいコトか。その奥の奥の方で、そして現場では変わらずにターンを楽しんでいる方々がいらっしゃるという事実をわからされたと共に、ターンし続けていくコトを私も強く、熱く、望みます。

 

Keep YOKONORI! Keep TURN!

Hey! your turn! Have fun buddy!

#TMO_STANDARD

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